峠 ひろみ様インタビュー

第4回

アマチュアSection

弦楽器部門総合1位

峠 ひろみ

 

学業や会社勤めから遠ざかって久しい主婦の身、ほどほどに音を愉しみつつもソロのコンクールなどには縁のない日常でした。 応募のきっかけというのも、尊敬する奏者の方々と共演できる「祝祭オーケストラ」に参加したかったからで(その為にはこちらのコンクール出場者である必要がありました)、実はあまり前向きな気持ちからではありませんでした。

しかし結果的に、じっくりとひとつの曲に取り組んだ期間は、自らの内から湧く表現に耳を澄ませ、それを実現させていく純粋な演奏の楽しさを久々に思い出させてくれる、ほんとうに贅沢な時間となりました。その結果を評価いただいたことに改めて感謝申し上げます。 本選当日は参加者の方と感想を交わしたり、懇親会では先生方から気さくにお声かけくださったりと温かな雰囲気がとても嬉しく、参加してよかったと心から思いました。

このコンクールは、素晴らしい演奏家や審査員の方々をお招きし、実力ある奏者が集う品位あるものであると同時に、参加者それぞれの音楽スタイルにきめ細やかに配慮された各ステージはまさに「音楽を愛する気持ちへの応援」が形になっている場だと思います。音楽を愛する主婦でいらっしゃる奥谷理事長の想いには、同じ奈良の主婦として大きな勇気を頂いたこと、そしてその理念と行動力には深い共感と尊敬の念に堪えません。

演奏の輪を一層広げていくあおによし音楽コンクールの、益々のご発展をお祈り申し上げます。

・コンクール参加のきっかけ

尊敬する奏者の方々と共演できる「祝祭オーケストラ」に参加したいという理由でした。(メンバーになるにはコンクールに出る必要がありました)

・受賞の感想

上のような理由のエントリーでしたのでなんだか恐縮でしたが、出るからにはと自分なりに真剣に取り組み、当日は胃薬飲みつつもめいっぱい演奏を楽しんだという自負はあったので、今は素直に嬉しいです。

・あなたにとっての音楽とは

触れているときは素の自分でいられます。また、自分の知識や感覚といった内面世界の広がりだけでなく、人との繋がりをも加速させてくれる存在です。

・コンクールのエピソード

12分ほどある曲を規定時間8分に縮める作業に苦労しましたが、ピアニストと相談しながら納得いくエディションにでき、本番ではおそらくぴったりに近く終われたので、密かに嬉しかったです。

・今後チャレンジしたいこと

本番でもっと思い通りの演奏をしたいので、人に聴いていただく機会を積極的に持って、緊張やハプニングも楽しめるくらいになりたいと思います。